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【住宅ローン控除が使えないかも?】その建売、買う前に確認してください!
住宅ローンを利用して住まいを購入する場合、必ず知っておきたいのが「住宅ローン控除」です。
「住宅ローン控除」って聞いたことある。という方も多いと思いますが、実はその内容をはっきりと理解されないまま住まい探しをされている方が多いのが実情です。
特に、2024年はこの制度が変わるタイミングでもあります。後でこんなはずじゃなかったと後悔しないためにも、まずは制度の内容から把握しましょう。
住宅ローン控除(減税)とは?
そもそも、住宅ローン控除とはどのような制度なのでしょうか?
住宅ローン控除とは:住宅ローンを利用して住宅の新築・取得または増改築等をした場合、最大13年間にわたって各年末のローン残高の0.7%を所得税額等から控除する制度。所得税から控除しきれない場合は、翌年の住民税(上限:9.75万円)から控除されます。
住宅ローン控除は2021年までに入居した場合に適用される予定でしたが、2022年の税制改正で2025年までに4年間延長されました。
延長された理由として、新型コロナウィルスの流行で景気が低迷したことが挙げられましたが、2026年入居以降の制度がどのようになるかは今のところ不透明なものとなっています。
2024年以降「省エネ性能」が必須要件に
住宅ローン控除は、住まいを購入される人にとって家計の助けになる制度ですが、これから新築住宅を購入する場合は注意が必要です。
2024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅で住宅ローン控除を受ける場合「省エネ性能」が必須要件になります。つまり、省エネ基準に適合していない場合は、住宅ローン減税が使えなくなるということです。
以下の表(新築の場合)をご覧ください。
そもそも、住宅ローンの借入額全額に住宅ローンが適用されるとは限らず、住宅の省エネ性能によって適用される借入限度額等が異なるため、違いを把握しておくことが大切です。
では、住宅ローン減税は13年間のトータルでどれくらい減税の恩恵があるのでしょうか?
最大控除額は次の計算式で算出できます。
最大控除額=「借入限度額×控除率×期間」
2024年、2025年入居の場合、最大控除額は次のようになります。
●長期優良住宅、低炭素認定住宅
借入限度額4,500万円×控除率0.7%×13年=409.5万円
●ZEH水準省エネ住宅
借入限度額3,500万円×控除率0.7%×13年=318.5万円
●省エネ基準適合住宅
借入限度額3,000万円×控除率0.7%×13年=273万円
●省エネ基準に適合しない「その他の住宅」
控除なし
(※2023年末までに建築確認を受けた場合は、借入限度額2,000万円、控除期間10年)
※※国土交通省のホームページに分かりやすいリーフレットが掲載されていますので、参考にしてみてください※※
>住宅ローン控除(減税)の制度についてリーフレットを確認する(国土交通省HP)
もちろん、所得や借入額によって最大控除額まで控除を受けられないケースもありますので、具体的に幾ら控除が受けられるかは専門家に相談が必要ですが、建物の性能によって減税の恩恵が大きく変わることをまず知っておきましょう。
特に、省エネ基準に適合しない「その他の住宅」であれば「控除なし」となるため注意が必要です。
買おうとしている物件は住宅ローンが使える?
ブログタイトルでも書いていますように、特に建売を検討されている方は注意が必要です。
その理由としては、
●既に建っている・仕様が決まっているため、変更ができない
注文住宅の場合、省エネ基準に適合した住宅の設計が可能であり、お客様が住宅会社にオーダーすることができますが、建売の場合、既に建物が建っているもありますし、これから建てる場合でも、仕様が決まっているため変更することができないからです。
●よく分からないまま購入を決めてしまう場合がある
建売は、立地・間取り・デザイン・仕様など、見たそのままの状態で購入することができるため、家づくりに時間をかけたくないお客様に相性が良い反面、営業マンに言われるがまま住宅購入を進めてしまうこともあります。まずは、最低限知っておくべき知識を身に着けましょう。
また、仮に省エネ性能を満たしていない安い物件に出会った場合、「安ければ省エネ性能を満たしていなくてもいいや」とお考えになる人も出てくると思いますが、その考え方はとても危険です。
なぜかというと、住んでからの快適性が損なわれ、どんどん値上がりする光熱費に苦しめられる可能性が高くなるからです。
省エネ住宅のメリットも理解した上でマイホームの計画をするようにしましょう。
なぜ「省エネ基準」の適合が必要に?
これらの制度設計から分かるように、国は住宅の省エネ化に大きく舵を切っています。住宅ローン減税がどれくらいあるのか、ということも大切ですが、本当に大切なのは省エネ住宅のメリットを理解することだと思います。
では、なぜ国は住宅の省エネ化を推し進めているのでしょうか?
●環境にも家計にも優しい:省エネ性が高まることで、少ないエネルギーで快適な住環境にすることができるため、自然環境にも優しく、光熱費が下がることで家計にも優しい家づくりになります。
●毎日の健康な暮らしを:「冷えは万病のもと」とよく言いますが、暖かい家はヒートショックや高血圧症などの防止につながります。
●一年中快適な空間に:家の中どこでも温度が均一に保たれるため、快適に過ごすことができます。
このように、家計・健康・環境にも優しい家づくりが省エネ住宅となります。
より詳しく、省エネ住宅のメリットや、省エネ住宅にするために何が必要か、お知りになりたい方は、こちらのブログで紹介していますので参考にしてみてください。
まとめ
・「住宅ローン控除」は2024年入居から、省エネ基準を満たした住宅でないと使えない
・ 特に「建売」を検討する場合は、省エネ性能を確認すること
・ 目先の減税・建物金額だけではなく、省エネ住宅は快適に健康に暮らすことができる
2024年に住宅ローン控除の制度が変わる、このタイミングで住宅ローン控除と省エネ性能についてまとめましたが、
具体的に自分は幾ら住宅ローンで返ってくるの?と疑問に思われている方は、資金相談会を実施しておりますので、お気軽にお問合せください。